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「ネット通販の先駆者 アマゾンが目指すもの」
1995年にアメリカのワシントン州ベルビュー(ガレージ)でスタート。
日本は2000年スタート。つまり歴史はまだ18年しかない。
当初、アメリカでスタートしたアマゾンのサイトは、商品の検索窓さえなかった。
「Still Day 1」
という言葉をアマゾンでは大切にしている。常に「今日が初日である」ということを意識していて、これをビル名につけているほどである。
また、95年の創業時に最初の商品を注文してくれたお客様の名前も建物につけていることも、「最初」を大切にしている姿勢の表れ。
現在は世界11か国で事業を展開。
実は11か国というと少ないと思われがちだが、実はネット企業でありながら、インフラ(物流など)などのフィジカルな点も徹底的に検証したうえでビジネスインを決断しているので、そう簡単には拡大はできない。これもベゾスの考え方である。
2012年度の世界の総売り上げは610億ドル。前年比27%増。日本の売り上げが78億ドルなので、日本は世界の13%を占める計算。
アマゾンの企業理念は、「地球上でもっともお客様を大切にする企業」という考え方。「Start with the customer and work backwards」がコンセプト。
以下の3つのコンセプトが柱となっている。
1つ目は、Innovationをベースにして
・selection (品揃え)
・convenience(利便性)
・price(低価格)
をお客様中心に考えている。
2つ目はInventionを重要視するということ。
ワンクリック購入、アフィリエイト機能、お勧め商品機能をはじめ、電子書籍のキンドルやクラウドコンピューティングなど、たくさんの発明を商品化・事業化している。この発想の基本も、お客様が次に何を求めているのかを心掛けていることにある。
3つ目が、Long term thinking(長期的思考)。
3年後〜7年後を念頭に経営を行っている。短期的な財務指標ももちろん見ているが、目先の利益にとらわれない長期的な視野に立った経営判断を行っている。
今でもベゾスが日本に来ると、全社員を集めてこの3つのポイントを語っていく。
この3つの考え方の代表例は「カスタマーレビュー」。
周りからは、ポジティブな意見だけを載せるべきという声があったが、アマゾンの経営陣はそうは考えなかった。ネガティブな評価までも、むしろ比較して見やすく出している。
ベゾスは、「アマゾンのビジネスの本質はモノを売ることではない。お客様の購買決定を助けることにある。」と言っている。
アマゾンジャパンの取扱商品は5千万種類。
アマゾンでは、ネット通販の先駆者として「地球上でもっとも豊富な品ぞろえを提供すること」を念頭に置いている。
検索窓で、「お客様の希望に合致する商品はありませんでした」という表示をさせないよう努力している。
そのために・・・
アマゾンの直販だけでなく、通販業者による出品サービスも実施している。自社商品と競合してしまうという考え方もあるが、取扱商品を増やすためプラットフォームを開放することで取扱商品を増やし、最終的には売上の増加にもつながるという画期的なモデルを構築した。
事実、この5000万種類の商品のほとんどは自社よりも通販業者の出品サービス利用によるものほうが圧倒的に多い。
日本の物流センターの数は11か所。
迅速で、性格で、低コストの商品配送を実現する物流インフラを作る。
アマゾンではこの物流センターを、単なる物流の場所ではなく、顧客に対して最高のサービスを提供する場であるという考えから、Fulfillment Center (FC)と呼んでいる。
さらに2008年4月より、出品サービスを利用して販売を行う事業者を対象にアマゾンのfulfillmentの提供サービス「Fulfillment by Amazon (FBA)」を開始。単なる配送のみならず、配送に伴うお客様からの問い合わせなども含めすべての業務において、自社同様のサービスを他社にも提供するようになった。
このように、何かと不可のかかる物流インフラ部分を、ある種ライバルである通販業者に開放することにより、顧客に対しては商品ラインアップ増とさらなる満足度の向上、自社にとってもさらに売り上げ増を実現させる結果となった。
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皆さん、いかがですか?
このような強い思いを徹底させているところにAmazonの強さを感じずにはいられません・・・。
大変刺激を受けてきました!